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公募から約3か月で量産契約!? 国産迎撃ドローン 今後は500km/h級のジェット型開発へ

防衛装備庁は2026年8月25日、迎撃ドローン早期取得プログラムの実証試験の結果を踏まえ、テラドローンの国産迎撃ドローン「Terra B1」の量産調達契約を締結したと公表しました。公募からわずか3か月足らずでの契約締結の背景とは?

2026-09-01
テラドローンの迎撃ドローン「Terra B1」(同社発表素材)
テラドローンの迎撃ドローン「Terra B1」(同社発表素材)
写真:Terra Drone編集長提供

公募開始から約3カ月での量産契約

防衛装備庁は2026年8月25日、テラドローン(Terra Drone株式会社)社と国産迎撃ドローン「Terra B1」の量産調達契約を締結したと公表しました。

起点となる日付は、6月5日。

装備庁は「迎撃ドローン早期取得プログラム」の公募を開始し、駐屯地や基地、艦艇をドローン攻撃から守る、迎撃ドローンの提案を民間企業から募集しました。

迎撃対象として想定されたのは、高度18,000フィート未満、速度250ノット程度、重量600キロ以下で飛来してくる無人航空機です。(編集部換算:高度約5,500メートル、速度は約460km/h)。例示されたのは、イラン製のシャヘド型に代表される長射程自爆型UAV(遠くから飛来し、機体ごと目標に突入する無人機)でした。

公募から6週間にも満たない7月15日、実証試験に進む4機種の選定。

テラドローン社のプレス・リリースによると、38社の応募から選ばれました。4機種とはポルトガル、ドイツ、日本、米国のメーカーでした。

実証試験は7月15日から8月6日までで、海上自衛隊が企業に委託する形で行われました。テラドローン社は試験に先立ち、飛行性能に加えて自律性能、艦上運用性、通信や管制(機体の監視・操縦)の性能などが総合的に検証されると説明。そして唯一この試験を通過したのがTerra B1だったと後に発表しました。

そして、8月25日の量産契約締結。

公募開始から契約締結まで、わずか81日間のこの仕組みを、テラドローン社は「実証から量産調達までを約3カ月で進める、極めてスピード感のある制度設計」と表現しています。

契約額と機数は公表されていません。公募文書の実施計画では納期を「令和8年9月目途」とし、契約の翌月に納品を見込む一方、「実証試験の結果によっては実施しないことがある」との但し書きも付いていました。

先行して発売されたTerra A1はモーター駆動で時速302キロ

もともとテラドローン社が防衛装備品の市場への本格参入を発表したのは、2026年3月23日のことでした。同社は今回の選定を「本格参入からわずか約4カ月」と表現しています。

参入発表の約1週間後、3月31日には迎撃ドローン「Terra A1」を発売しました。ウクライナのAmazing Drones LLCへの出資とあわせて発表された機体です。

A1は高さ47センチの小型機ながら、最高速度は時速302キロに達します。モーター駆動の推進装置は低騒音と低熱源を強みとし、シャヘド型の一般的な速度とされる、時速200キロを上回る設計です。

一方、量産が決まったTerra B1について、テラドローン社はA1の後継や改良型とは説明していません。速度や射程、迎撃の方式といった詳しい性能も、執筆時点で公表されていません。

分かっているのは、装備庁が定めた前述の迎撃目標に対応した機体だということです。テラドローン社は、プログラムの要件として「国産であり、国内生産基盤が整備されていること」が定められているとも説明しています。

(なお同社は5月8日、国産の「モジュール型UAV(汎用型)」の製造を防衛装備庁から受注したと発表しており、B1の量産契約に先立つ受注実績があります。)

時速500キロ級に対応するジェット型の検討

量産契約から3週間後の9月14日、テラドローン社はジェット型迎撃ドローンに関する発表を出しました。チェコで防衛向け無人機システムを開発するティーアールエル(TRL社)と、製品化とJV(共同出資会社)設立に向けた検討を本格化させるという内容です。

背景にあるのは、攻撃側の高速化です。テラドローン社は米シンクタンクCSISの分析を引用し、ジェット推進型の「シャヘド-238」の最高速度が時速約500キロに達している可能性があると説明しています。

同社はジェット型を、Terra A1やB1を置き換えるのではなく「上位迎撃レイヤー」、つまりより速い迎撃対象を受け持つ別階層の迎撃装置だと位置づけています。

レーダーや地上の管制システムと接続することを前提にした設計や、欧州の技術と製造基盤を生かした輸出対応も特徴に挙げました。発売時期や性能はまだ示されていません。

このJV検討はテラドローン社側の発表で、TRL社の公式サイトには2026年9月19日時点で対応する発表が確認できていません。

当面のテラドローンの取り組みは、Terra B1の量産開始と、部品、電池、通信、管制装置まで含めた国内サプライチェーンの強化です。同社は海上自衛隊向けの導入を起点に、航空自衛隊と陸上自衛隊への展開も視野に入れるとしています。

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