米海兵隊 バルト海にドローン部隊を展開
米海兵隊は2026年10月1日、欧州に展開中の偵察部隊50人弱の任務変更を行い、バルト海地域に展開すると発表しました。この再配置はNATO主導で行われている警戒活動「バルティック・セントリー」を支援するためだとしています。専門能力を素早く送り込める海兵隊の機動力を、同盟国に示す狙いが伺えます。

米海兵隊フォース・ヨーロッパ・アフリカ(欧州とアフリカ方面を受け持つ司令部)は2026年10月1日、欧州に展開中の専門チームをバルト海地域へ再配置すると発表しました。NATO主導の警戒活動「バルティック・セントリー」を支援するためです。
部隊の規模は50人弱。米ノースカロライナ州のキャンプ・レジューン基地を拠点とする、第2海兵師団の第2偵察大隊と第2海兵遠征軍情報グループの隊員で構成されます。
フィンランド沿岸旅団と共同 「小型ドローン」と沿岸センサーで監視
バルト海で米海兵隊の部隊が共同するのは、フィンランド海軍で水陸両用作戦などを担う沿岸旅団です。海兵隊の偵察部隊が小型無人航空機(sUAS、偵察用小型ドローン)と沿岸域用センサーを持ち込み、遠征監視と戦術偵察を行うとしています。
集めたデータは、NATOの共通作戦状況図(同盟国各国が同じ画面で戦域の状況を共有する仕組み)へ直接流し込まれます。さらにこのデータで海洋状況把握(どの海域で何が動いているかを捉えること)を強化し、重要な海底インフラとバルト海の安全確保につなげるとしています。
活動期間は10月から11月。舞台はフィンランド南西に広がる群島海域(無数の島が連なる海域)です。ここには無人水上艇と無人航空機が投入されるとされています。
フィンランド海軍で作戦部長を務めるヨハン・ティランデル大佐は、「米海兵隊の経験と技能、そのシステムは、我々の状況図を補完するのにまさに適している」と評価しています。
欧州主導の「バルティック・セントリー」 2度目の参加
部隊が支援する「バルティック・セントリー」は、バルト海の重要インフラを守るNATOの集団防衛の一環として2025年1月に始まりました。指揮を執るのは欧州側で、NATOの連合統合軍ブルンスム司令部と連合海上司令部の下で実施されています。
今回の米海兵隊の役割は「支援し、補完する立場」です。参加は2025年2月に続いて2度目になります。
米海兵隊フォース・ヨーロッパ・アフリカ司令官のダニエル・シプリー少将は、「専門能力を素早く送り込める海兵隊の機動力を示すものだ」と述べました。
部隊は、10月初旬に現地へ到着するとされています。11月には、フィンランド海軍の秋季主要演習「ナロー・ウォーターズ」への参加も予定されています。


