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「4つの戦闘に投入された」F-117A スミソニアン博物館入り

米空軍の第512空輸航空団は2026年10月8日、ステルス戦闘機F-117A「ナイトホーク」1機をスミソニアン国立航空宇宙博物館へ引き渡したと発表しました。

2026-10-08
カリフォルニア州パームデールで、機首を開いたC-5M Super Galaxyの前に並ぶF-117A「The Overachiever」と関係者(2026年10月)
カリフォルニア州パームデールで、機首を開いたC-5M Super Galaxyの前に並ぶF-117A「The Overachiever」と関係者(2026年10月)
写真:U.S. DoD / DVIDSPublic Domain (U.S. Government work)

翼を外して輸送機に格納

米空軍の第512空輸航空団(デラウェア州ドーバー空軍基地)は2026年10月8日、ステルス戦闘機F-117A「ナイトホーク」(レーダーに探知されにくいよう設計されたステルス機)1機をスミソニアン国立航空宇宙博物館に引き渡したと発表しました。引き渡しの日付は、10月6日。輸送には同航空団と第709空輸飛行隊が当たりました。

F-117Aのラストフライトは、自ら飛んだものではありません。機体は主翼を外された状態で輸送機C-5M「スーパーギャラクシー」の貨物室に収められ、カリフォルニア州パームデールから2日間かけて米大陸を横断し、バージニア州シャンティリーにある同博物館のスティーブン・F・ウドバー・ハジー・センターに到着しました。

そしてこの積み込みは、一筋縄ではいきませんでした。F-117Aの機体重量は29,500ポンド(約13.4トン=編集部換算)。これをC-5Mの貨物室に収めるには、緻密な重量配分と、貨物室の隙間をミリ単位で測るクリアランス調整が必要でした。取り外した主翼も、C-5Mがパームデールに着陸してから2時間以内に、ロードマスター(貨物の積み降ろしを取り仕切る搭乗員)の手で貨物室へ収められています。

すべてが順調だったわけではありません。機体を貨物室の床に固定する係留点(固定具を掛ける取り付け部)の調整が合わず、作業は一晩遅れたのです。ロッキード・マーチン側のチームが追加の係留点を取り付けたことでようやく解決しました。積み込みを担当したロードマスターのルーカス・リチャード上級空兵は「少し難しかったが、やり遂げた」と振り返り、「これまで見た貨物のなかで最もカッコいいものの一つ」だとしています。

ここまで手をかけて運ばれたのは、米軍にとって「特別な1機」だからです。この機体のニックネームは〝The Overachiever(期待を超えてやり遂げた者、の意)〟。F-117Aが戦闘に投入された4つの作戦、「ジャスト・コーズ(1989年、パナマ)」「砂漠の嵐(1991年、イラク)」「アライド・フォース(1999年、旧ユーゴスラビア)」「不朽の自由(2003年、イラク)」のすべてを飛んだ、唯一のF-117Aであることにちなみます。

この機体そのものは2007年に退役し、F-117Aという機体自体も2008年に飛行停止となりました。その後は約48機が空軍の在庫に残り(2021年1月時点)、年に約4機のペースで処分が続いてきました。処分が進むなかで、代表的な戦歴を持つ1機が国立の博物館のコレクションに収まった形です。

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