米陸軍の人型ロボット競技を勝ち抜いた5社 選ばれた技術とは?
米陸軍のxTechプログラムは2026年9月28日付で、人型ロボット技術を軍用の観点で評価する競技「xTechHumanoid」の勝者5社を公表しました。機体そのものより電源やセンサー、指揮統制の技術が多く選ばれ、陸軍の問題意識を垣間見ることができます。

実機デモ:選ばれた5社の内訳
米陸軍のxTechプログラムは2026年9月28日付で、人型ロボットの関連技術を軍用の観点で評価する競技「xTechHumanoid」の勝者5社を発表。実機デモを終えた9月11日に勝者が決まりました。
技術提案書(ホワイトペーパー)の応募は103件。ここから大きく絞られて10社が最終選考に残り、さらに9社が2026年9月9日と10日の実機デモに進みました。
会場はクアンティコ海兵隊基地(バージニア州)。軍の指揮官と技術専門家の前で、各社が実機を披露しました。
5社のうち、機体そのものが選ばれたのはわずか1社です。IHMC(Institute for Human and Machine Cognition、米フロリダ州の研究機関)の人型ロボット「Alex」で、耐衝撃のアクチュエータ(関節などを動かす駆動装置)と弾道防護(銃弾などから機体を守る仕組み)を備えるといいます。そして「Alex」の操縦は、AIによる自律と人間の操作を組み合わせたハイブリッド方式だといいます。
一方、残る4社の受賞技術は、電源や触覚、指揮統制に関するものです。
まずACEs Groupから選ばれたのは、人型ロボットの大きな電力需要に応える統合電源システムです。このシステムは、規模を拡張しやすい蓄電技術を使うといいます。
次にHydroplaneが開発するとしているのは、軽量で持ち運べる発電システム。このシステムは、補給が妨害される環境(contested logistics)での利用を想定したものだとされます。
さらにRAS Labsの指先型触覚センサーは、力のかかり方に加えて、つかんだ物の滑りも検知できるといいます。
そしてVelocity Explorationsが選ばれたのは、指揮官の意図を人型ロボットの個別の動作に変換する指揮統制(C2、部隊への指示伝達の仕組み)ソフトウェアです。
人型ロボットは今後、電源とエネルギーの制約の技術開発が焦点になるとされています。そして今回選ばれた技術も、その問題意識と重なります。
競技では、総額最大49万ドルの賞金と、後続契約用の原資として最大125万ドルが示されていました。賞金は複数の枠に分かれています。
なお、今回の5社がどの枠に当たるかは執筆時点で公表されていません。


